ざわログ

ブログど初心者。ファッション業界で生き延びながら、転職したい人。

昔から好きだったバンドが人気出ちゃって聴かなくなる現象について考えてみた

f:id:zawazawamn:20170725225850j:plain

 

こんにちは。

 

みなさんも昔よく聴いていたバンドが急に人気が出ちゃって

なんとなく聴かなくなることありませんか?

 

僕には昔よくあったのですが、何でなんでしょうね。

 

自分だけが知っている特別感が良かったのでしょうか?

音楽性が変わってしまい、つまらない音楽をやるようになったからでしょうか?

 

僕の場合「なんとなく」聴かなくなっちゃうことが多いです。

特に深く考えるわけでもなく、遠ざけてしまうみたいな。

 

今回は音楽性の変化よりも、バンドの取り巻く環境や雰囲気や

なんだかよくわからない「なんとなく」を明らかにしてみたいなぁ、と思います。

 

なぜ聴かなくなるのか

そのきっかけは様々ですが

 

  • 「前よりもたくさんの人が聴くようになった」
  • 「音楽性がポップになり、大衆的になった」
  • 「自分が見つけて、自分だけが聴いている特別感がなくなった」

 

こんな感じの原因が浮かび上がってくるのではないでしょうか。

 

バンドが発していたシグナルが変化してしまったわけです。

 

僕も少し前に好きだったバンドがいたのですが

たまたまライブで観た後、とても気に入って聴いていました。

 

海外から来たバンドのサポートアクトを務め、まだそこまで名もしれていない

でも適度にポップでかっこいい、みたいな。

 

が、最近メジャーデビューを果たし精力的に活動をして

とても人気が出ています。

ファッションブランドとコラボをしてTシャツを出してみたりだとか。

 

僕がそのバンドを知った頃にはなかった

「シグナル」を発するようになったんですよね。

 

「ファッション性」「ポップさ」という「シグナル」

に共感したたくさんの音楽ファンが気に入って聴くようになり、

だんだんそのようなシグナルを自分たちのものとして

発するようになってしまったわけです。

 

もちろん、これは悪いことではありません。

メジャーデビューして、ビジネスとして成立させなければなりませんし

良い音楽はたくさんの人に届くべきだと思います。

 

なので、僕は未だにそのバンドのことは大好きなのですが

でもなぜか、なんとなく遠ざけてしまいます。

 

この感じをうまく説明している引用がこちら。

 

スノッブ効果〟という用語で説明できるケースがそれで、個人が求めるモノやサービスへの需要と、市場における需要の間には負の相関関係があるというものだ。自分以外の人々のあいだで何かの所有や使用が増えすぎると、それを買ったり使ったりすることに新たに興味を持つ人が減る。

Amazon.co.jp: インビジブル・インフルエンス 決断させる力 eBook: ジョーナ・バーガー, 吉井智津: Kindleストア

 

自分個人として好きなものと、音楽ファン全体として好きなものとは

負の関係があると言えるわけです。

 

なるほどそりゃ聴かなくなるわ・・・となりました。

 

他とは違うと思われたい

スノッブ効果ってのがあるわけね、なるほど。

 

となりましたが、じゃあなんで負の関係が成立するの?

と疑問が出るわけです。

 

では、真の《アジアン・スパイダー・モンキー》ファンはどうすればいいのか?  ひとつのオプションとして、そのバンドを完全に手放すという手がある。コンサート会場で買ったTシャツを捨て、彼らの曲をプレイリストから全部消してしまうのだ。  だが、それはちょっとやりすぎだ。結局のところ、あなたは彼らの音楽がまだ好きなのだから。それに、みんなよりまえから好きなのだから!  だから、そのバンドをすっかり手放してしまうのではなく、多くの人が見つける、忠誠心を保ちつつ、あらたな違いの源を求める手はまだほかにある。〝昔の作品のほうがよかった〟と言うのがそのやり方だ。

Amazon.co.jp: インビジブル・インフルエンス 決断させる力 eBook: ジョーナ・バーガー, 吉井智津: Kindleストア

 

架空の「アジアン・スパイダー・モンキー」というバンドのファンだとして

世間で人気が出て、自分と他との違いを示したい時。

 

そう、「昔の方が良かった」と言えばいいわけです。

老害って奴にも通じるアレですね。

 

まぁこれだと完全にうざいファンになるだけなので

全くおすすめできませんが、要するに

 

音楽は好きだけど、聴いていることで他の人と同じと思われるのはやだ!!!

 

という気持ちが心の中で生まれていることになります。

 

以下の引用みたいな、自分の先見の明を示すことで、違いを作り出すわけですね。

 

《アジアン・スパイダー・モンキー》の初期の曲が好きだと言うことによって、ファンであることをやめずに、かつ、みんなと一緒にされないですむ。そうして付加的なソーシャルカレンシー[話題に取り上げることによって、他人の目に映るその人の印象がよくなるようなモノやアイデアが持つ価値]の源泉をもつことで、新参者たちより一歩先を行くことができる。

Amazon.co.jp: インビジブル・インフルエンス 決断させる力 eBook: ジョーナ・バーガー, 吉井智津: Kindleストア

 

音楽のアイデンティティーを守るため

 

他の人と同じように思われたくない!って

自分を誤って認識して欲しくない!ということなんですよね。

 

自分が保ちたいアイデンティティーを守る、というか。

 

人々は、アイデンティティの誤認や望ましくないアイデンティティを伝えてしまうのを避けるために違う道を選ぶ。太った人がたくさん食べているのを見た学生はお菓子をあまり食べなくなるし、子供をジュニアと呼ぶ習慣が労働者階級に広がっているのを知ると、専門職の人々がそれを使わなくなっていった。ミニバンは、サッカーママに関連づけられるようになると売り上げががた落ちしたし、IT企業のCEOがスーツではなくパーカーを着るようになったのは、スーツを着るような人種だとは思われたくないからだ

Amazon.co.jp: インビジブル・インフルエンス 決断させる力 eBook: ジョーナ・バーガー, 吉井智津: Kindleストア

 

音楽でも、最近流行っているからたまたま知ったような

対して音楽にも詳しくないような奴らと一緒にされてたまるか!

 

って思うことありますよね。僕はあります。

 

それを回避するために、流行り出した音楽を聴くことをやめます。

たとえ音楽自体は好きであっても。

 

そして新しく、自分のお気に入りのバンドを探しに

サウンドクラウドやユーチューブなどで漁るわけですね。

 

まとめ

バンドが発していた「シグナル」が変化して、後から知ったファンと

同じように思われたくない、いう気持ちが生まれます。

アイデンティティーを守るために、そのバンドを聴かなくなる

もしくは、「初期の方が良かった」的な老害おじさん・おばさんになる。

 

というお話でした。

 

音楽自体は好きなのに聴かなくなるのは

やっぱり音楽以外の部分で、

バンドのアイデンティティーを示す「シグナル」が変化してしまうからなんだなぁ・・・

と改めて思いました。

 

しかも「シグナル」の変化は、コントロールできない部分もありますし。

 

こればバンドも、音楽ファン個人にも言えることだと思いますが

 

「何を持って自分が覚えられたいか」

 

この意識を持っているため、シグナルの変化についていけなくなる瞬間が

生まれるのでは、と僕は考えます。

 

僕の理由はこんな感じですが、ぜひ感想やご意見、反論など

お聞かせ願えればと思います・・・

 

では。